ソルティノレシオとは?目標未達の偏差と計算の約束を確認する
全観測を分母にする架空の月次例で、目標収益と下方偏差を説明します。
目標を下回るずれに注目する
ソルティノレシオは、平均収益率から目標収益率を引いた値を、目標を下回る収益の下方偏差で割る指標です。上方のずれも数える標準偏差とは違い、指定した目標に届かなかった程度に注目します。目標を決めずに数字だけを比較することはできません。
ここでは観測された収益率から計算する標本上の記述値を扱います。将来の損失分布を完全に表すものではありません。分母の定義や観測頻度によって値が変わるため、別の報告書の同名の指標と比較するときは計算の約束を確認します。
全観測を分母にする定義
一定の目標Tと収益率rを同じ期間単位で表し、下方偏差を sqrt(Σ min(r−T,0)^2 ÷ N) と定義します。Nは目標未達の日や月だけの数ではなく、採用した全観測数です。目標以上の観測は二乗項がゼロになっても分母に残ります。
平均からの下方半分を測る半分散は、ここではΣ min(r−平均収益率,0)^2 ÷ Nです。その平方根が半偏差です。目標Tを使う下方偏差と、平均を使う半偏差は一般には違う量なので、負の収益だけを選んだ標準偏差とも区別してください。
架空の月次収益で求める
架空の4か月の収益率を+2%、−1%、+3%、0%、月次目標を0%とします。月次平均は1%です。下方偏差はsqrt((0^2+0.01^2+0^2+0^2)÷4)=0.5%で、この月次のソルティノレシオは1%÷0.5%=2になります。
未達の1か月だけを分母にして計算すると1%になり、比率も1へ変わりますが、本記事の定義とは違います。半偏差なら平均1%を基準にするため、二乗和は0.02^2+0.01^2、平方根は約1.118%です。この例は実際の運用成績ではありません。
目標の単位とゼロの分母
月次収益には月次目標を合わせます。例えば年の複利目標12%を月次へ変換する約束なら、(1.12)^(1÷12)−1で約0.949%です。単純に12で割る1%とは同じではありません。どちらの約束を使うかを記録し、比較で混ぜないことが必要です。
未達が一度もなければ、この観測系列の下方偏差はゼロです。その場合は通常の有限な比率として計算できません。無限大を安全性の証拠として扱わず、観測数と未達数を報告します。月次の下方偏差を機械的に年率化した値も、年次観測から直接計算した値と一致するとは限りません。
公開結果を複数の尺度で読む
公開出典と利用上の限界
概念の参照先はCFA Instituteの目標と下方偏差の解説、式の最小値操作の公式説明(比率の金融定義とは別)です。操作と研究上の制約はKabuForgeの公開GUI研究コースを参照しました。確認日:2026年10月6日。架空の算例は本記事の説明用で、公開教材の実行結果ではありません。
公開教材の結果は研究用で、当時利用できた情報だけで検証したことは保証されません。一般的な概念の説明は、そのすべてがソフトウェアに実装されていることの証明ではありません。銘柄、売買、設定を推奨する記事ではありません。免責事項をご確認ください。
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