J-Quantsの財務データ:期間と単位
財務情報には、数字が表す期間と、数字が公表された時点があります。
財務の時間軸を読む
財務情報には、数字が表す期間と、数字が公表された時点があります。この二つを一つの日付へまとめると、比較の単位と利用可能性の両方を失います。財務を価格へ結合する前に、対象期間、年度、開示の識別情報を別の列として保ちます。
V2 の公式クライアントには決算サマリーと財務詳細の取得処理があり、期間や開示を表す列が定義されています。すべての行を「その四半期だけの数字」と決めつけず、項目と書類の種類から何を表すのかを確かめます。
累計と単独期間を見分ける
架空の企業の第一四半期売上を百、上半期の累計売上を二百四十とします。第二四半期だけの売上を求めるには、定義が同じことを確かめた上で差分を取ります。二百四十をそのまま第二四半期の売上として比較すると、成長率の意味が変わります。
比較前には連結か単体か、会計基準、期間の長さ、訂正の有無も確認します。同じ列名でも測定対象が変われば連続した時系列とは限りません。差分による加工には元の二行と計算式を結び付け、後から見直せる状態にします。
単位を列ごとに記録する
財務の金額、一株当たりの値、比率、株数は異なる単位です。画面上で同じ数値に見えても、そのまま足したり割ったりできるとは限りません。公式仕様で単位を確かめ、研究用に尺度を変える場合は変換前と変換後の定義を記録します。
架空の売上を百万円単位で表示し、株価を円で扱うなら、比率を作る前に分母の株数と金額の尺度をそろえます。空欄とゼロも区別します。開示がない項目をゼロに置き換えると、企業間の比較に存在しない順位を作ってしまいます。
実績と予想を分ける
実績値と会社予想は、同じ年度を指していても異なる情報です。予想の改訂を実績の更新として扱ったり、翌年度の予想を当年度の実績へ入れたりしないようにします。値の種類と対象年度を、特徴量の定義に明示します。
架空の研究で予想利益の変化を評価するなら、最初の予想と後の予想を別の開示として残します。最後の値だけを保存して過去全体に広げると、変更前には知られていなかった情報が混ざります。比較に使う開示の選び方を先に固定します。
研究設計と画面の能力を区別する
ここで説明した財務の整理は一般的な研究設計です。KabuForge の公開 GUI コースで確認されたローカル日足の取り込み手順が、財務サマリーや詳細の取り込みにも対応すると、本記事では主張しません。対応する画面や入力仕様は、利用する版の資料で別途確認します。
財務を用いる実験では、期間、単位、開示、変換式、利用時点を点検した独立の入力を用意します。価格を使う公開コースへ戻る場合も、価格の入力識別情報を混同しないようにします。新しいデータ種類を足すことは、単に列を増やす作業ではありません。
関連する読み方と公式資料
決算開示の日時と訂正、調整済み株価と株式分割、データの保存と再現を合わせて読むと、入力の定義、利用時点、評価の役割をつなげて確認できます。この記事の数値と企業の例はすべて説明用の架空例です。実際の入力では、利用する版の資料と、自分の取得・実行記録を優先して確認してください。
操作の確認範囲はKabuForge の公式 GUI 研究コース、データの仕様と現在の実装はJ-Quants 公式:V2 の財務実装、J-Quants 公式:V2 の列定義で確認できます。列の厳密な単位や利用可能な範囲は、契約に対応する公式仕様で確かめます。本記事の研究設計上の提案は、すべてが画面上で実装されたという意味ではありません。
本記事は研究手順を学ぶための教材で、特定の銘柄や売買を推奨せず、将来の収益を保証しません。公開コースの過去データによる研究は、当時利用できた情報だけを使ったことを全面的に保証するものではありません。免責事項
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